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佐藤 聡; 真木 紘一*
Fusion Engineering and Design, 65(4), p.501 - 524, 2003/07
被引用回数:8 パーセンタイル:49.89(Nuclear Science & Technology)トカマク型DT核融合炉の代表的な設計例においてブランケットは、メンテナンスや製作性等の観点から多数のモジュールに分割されている。隣り合うモジュール間には幅数cmのスリットが存在する。スリットからの中性子ストリーミングにより真空容器再溶接部のヘリウム生成量や超伝導コイルの核発熱率や照射損傷等が増加し、基準値以上になる懸念がある。本研究では、スリット幅,ブランケットの厚さ及び組成,真空容器の厚さ及び組成,再溶接部のホウ素濃度をパラメータとした真空容器や超伝導コイルの核的応答に対する3次元モンテカルロ法による感度解析を行い、それらを関数としたスリットストリーミングに対する核的応答の簡易的な近似式を導出した。また導出した近似式を基に、遮蔽設計基準値を満足させるための遮蔽構造のガイドラインを明らかにした。
坂本 幸夫
KEK Proceedings 2001-14, p.236 - 242, 2001/06
日本原子力学会の放射線工学部会の関係者では5グループが遮蔽計算コードによりJCO臨界事故時の敷地内外での中性子強度、スペクトル及び線量(率)の評価を行っている。これらのグループ間の評価結果特に臨界時の出力に違いが見られる。この原因を明らかにするために、各グループ間での計算条件を比較した。この結果、建家の壁材及び天井材である軽量気泡コンクリートの密度及び含有する水分量の取り扱いに大きな差が見られた。事故調査委員会の事故シナリオによる臨界状態の出力を再現する軽量気泡コンクリート中の水分量は0.050.10g/ccである。また、250m~1,700mの線量(率)実測データと計算値の距離に対する傾向がほぼ同じであることを確認した。
澤村 卓史*
JNC TJ8400 2000-053, 41 Pages, 2000/02
核燃料施設からの直接線およびスカイシャイン線による線量評価は、施設の環境評価項目の1つに位置づけられており、遮蔽計算コードにより解析が行われている。しかし、ベンチマークデータが極めて少ないこと等もあり、評価においては十分な安全裕度が見込まれている。このため、合理的な評価を行うためには、スカイシャイン線に係わる実測データの取得が不可欠である。本研究は、施設からのスカイシャイン線のベンチマークデータの取得および各種計算コードの検証を目的として実施するものである。今年度は、中性子を対象とした同期方式によるパルス状放射線測定装置を改良し、北大45MeV電子線型加速器施設内および周辺の中性子到来時間分布測定を実施することにより、作製した装置がスカイシャイン線による線量測定に有効であることを実験的に明らかにすると共に汎用ユーザーズ版EGS4およびMCNPコードによる北大45MeV施設のスカイシャイン線評価への適用を検討するため以下の研究を行った。・昨年度作成した同期法によるパルス状放射線測定装置の中性子検出感度を上げるために、3個の中性子検出器で同時に測定できるように改良した。これにより、さらに遠方におけるスカイシャイン線の測定を可能にした。・また、パラフィンモデレータ付き3He検出器を作成した。これにより、遠方における計数値のみならず、中性子線量を測定する準備を完了した。・改良した測定系を用いて、北大45MeV電子線型加速器施設の西側300mにわたる中性子到来時間分布および中性子スカイシャイン線の測定を実施した。その結果、150m以遠においては、中性子到来時間分布に見られるパルス状中性子特有の時間構造が、ほぼ、消失する事が分かった。そのため、遠方においては通常の全計数法によって測定した。・本実験で得られたスカイシャイン線に基づく線量の空間依存性はGuiの応答関数によって、ほぼ表現できることが分かった。
三浦 俊正*; 石田 紀久; 平尾 好弘*
JAERI-Tech 98-030, 38 Pages, 1998/08
改良舶用炉MRXでは炉外核計装用中性子検出器を格納容器外側から原子炉容器周辺の所定の位置まで挿入するため検出器案内管を配置する。案内管は遮蔽欠損部なので放射線の透過やストリーミングのため格納容器外側の線量率を高める原因となる。そこで案内管部の最適遮蔽設計に資することを目的として同部分の遮蔽計算を行った。計算には二次元輸送計算コードとモンテカルロ計算コードの接続計算手法を用いた。ストリーミングに関するモンテカルロ計算では統計精度をあげるため案内管の近傍のみを解析した。この方法の信頼性はJRR-4における実験を解析することにより確かめた。MRXの遮蔽計算の結果、案内管出口での線量率は設計基準に近い値であった。線量率を下げるには案内管は線源部が直視できないように湾曲させればよいことが明らかとなった。
高野 秀機*; 金子 邦男*
PNC TJ9500 98-002, 126 Pages, 1998/03
これまでの炉定数整備・改良研究の予測精度研究を発展させて、近年の多様なスペクトルを採用した高速炉、中速中性子炉及び熱中性子炉の炉心・遮蔽領域において一貫した解析評価を行うため、新たなフォーマットを採用した汎用の詳細解析用炉定数の概念を検討し、整備を行った。この汎用詳細炉定数の概念は、熱領域についてはSRACライブラリー、共鳴吸収領域は40keVまで拡張した超詳細群ライブラリー、高エネルギーは20MeVまでに拡張し、遮蔽計算にも適用できるようにVITAMIN構造の175群を採用している。ここでは、高速炉の国際ベンチマーク問題に対応できるように20核種について、20MeVまでの175群ライブラリーと重核についての超詳細群ライブラリー作成した。また、73群及び163群ライブラリーを作成して比較検討を行った。比較した核特性は、keff'中心反応率比及び反応率分布である。核特性計算は均質の1次元ベンチマークモデルで行い、従来の70群ライブラリーと比較した。その結果、keffについては-0.430.26%の差が見られるが平均的には同等であった。中心反応率比及び反応率分布への影響は小さかった。
竹村 守雄*
PNC TJ9055 97-001, 112 Pages, 1997/03
動燃と米国DOEとの共同研究として実施されてきた日米共同大型遮蔽実験(JASPER)は、実験を成功裡に完了し、遮蔽物理研究の観点からの解析評価もほぼ収束しつつある。このJASPER実験及び解析から得られた成果は、実証炉および大型炉の遮蔽設計の精度を確保するための基本データベースとして、今後最大限有効に活用していくことが望まれている。JASPER実験で得られた豊富な遮蔽研究上の知見を大型炉の遮蔽設計へ有効に反映するためには、遮蔽用群定数ライブラリや解析手法などを最新のもので統一し、また必要に応じて容易に再解析できる解析データシステムを構築するなど、一貫した遮蔽設計基本データベースとして整備する必要がある。本作業の目的は、遮蔽設計基本データベースの整備の一環として、最新の遮蔽用群定数ライブラリ及び最新解析手法によるJASPER遮蔽実験解析を行うとともに、これまでの研究で蓄積してきたJASPERの実験データ及び解析入力データを系統立てて整理することにある。今年度はその2年目として、最新の核データライブラリJENDL-3.2に基づく遮蔽解析用標準群定数ライブラリJSSTDLを用いて、JASPER実験のうちの軸方向遮蔽実験の解析を実施した。従来のJASPER実験解析に適用されてきたJENDL-2に基づく群定数ライブラリJSDJ2による解析結果と比較した結果、全般的にJSSTDLによる解析結果の方がJSDJ2による結果よりも高めとなる傾向がみられた。さらにこの軸方向遮蔽実験解析及び前年度の径方向遮蔽実験でのナトリウム透過解析でのライブラリによる差の原因について、分析を行った。また、前年度選定したJASPER実験体系について、その実験解析を再現するのに必要な解析入力等のデータを、今年度も引き続き計算機上に集約・整備を行った。
沢村 卓史*
PNC TJ1600 97-001, 77 Pages, 1997/03
核燃料施設の環境評価項目の1つとして、施設力からの直接線およびスカイシャイン線による線量評価がある。この線量評価は遮蔽計算コードにより解析が行なわれている。しかし、ベンチマーク実験が極めて少ないこと等もあり、評価においては、充分な安全裕度が見込まれている。このため、合理的な評価を行うためには、スカイシャイン線に係わる実測データの取得が不可欠である。本研究は施設からのスカイシャイン線のベンチマークデータの取得および各種計算コードの検証を目的として実施するものである。今年度は、作成した同期型パルス状放射線測定装置を用いて、北大45MeV電子線形加速器施設周辺の線量分布測定を、漏洩ガンマ線の平均自由行程の約10倍程度の距離(約600m)にわたって実施することにより、施設周辺におけるスカイシャインの影響を明らかにするとともに、汎用ユーザーズ版EGS4コードにより北大45MeV施設のスカイシャイン線の評価を行い、実験結果との比較検討を行うため以下の研究を行った。・電子線加速器から発生する制御X線を線源とし、作成した同期法パルス状放射線測定装置を用いて、施設から西方向350m、南方向100m、北方向600mにわたるスカイシャイン線の測定を行った。測定結果はG(E)関数法により空間線量率に換算された。その結果、施設から70m以内、100m-400mの区間および400m以遠では異なる空間変化を示すことが分かった。・汎用版EGS4に備えられたポイント検出器を用いて、北大45MeV電子線形加速器施設からのスカイシャイン線評価のためのシミュレーションを行った。・シミュレーションの結果と実験結果とを比較検討した。双方のデータに未だ統計誤差を含むが、70m以内の実験データとの比較には、施設の構造をより反映した幾何学的形状が必要である。しかし、本シミュレーション結果は100m以遠の実験結果をよく再現することが分かった。
前川 恒男*; 福井 裕*; 夏目 智弘*; 上 弘一*; 鳥羽 勇二*
PNC TJ1216 97-008, 87 Pages, 1997/02
高レベル放射性廃棄物地層処分の研究開発においては、人工バリアに要求される性能を確保し得る技術的方法を明らかにするため、人工バリアの設計、製作及び施工に関する工学的検討が行われている。人工バリアの構成要素の1つであるオーバーパックについては、現在、炭素鋼オーバーパック(炭素鋼単体構造のもの)と複合オーバーパック(構造強度層としての炭素鋼外面に、チタン、銅などによる耐食層を設けた2層構造のもの)という2つの概念が示されており、それぞれに対してその機能性、製作性の面から検討が進められている。前者に関しては、既に実規模大のオーバーパック試作を通じて、製造技術面での開発要素の抽出が実施されている。本委託研究では、第2次取まとめに向けた課題として、チタン製複合オーバーパックについて、仕様及び製作方法の検討・選定からハンドリング構造も含めた詳細構造検討を実施し、技術的成立性の確認を得た。又、あわせて製造技術上の開発要素及び仕様の合理化に向けた設計改良点の抽出も行った。
白井 更知; 須藤 俊幸
PNC TN8460 95-001, 92 Pages, 1995/09
米国オークリッジ国立研究所で開発された臨界安全・しゃへい解析及び熱解析を行う計算コードシステムであるSCALE-4.2コードの、sunEWSへのインストール作業及びインストールしたコードの検証作業を行った。SCALE-4.2の開発ベースはIBMEWSであるため、sunEWS機種へのインストールは、OS、FORTRAN、Cコンパイラ等のバージョンやシステム環境の違いにより、ソースコードの修正が必要となった。インストール作業については、特にこの修正点について詳説し、パッケージ解凍方法から、サンプル問題の実行までをまとめた。インストールしたSCALE-4.2の検証作業については、実行したサンプル問題の出力結果とパッケージ添付のIBMEWS機種での出力結果の比較、並びに、臨界ベンチマーク計算により行った。なお、本資料はインストールしたSCALE-4.2コードシステムの品質保証及び今後のバージョンアップ、修正・改造等の保守管理作業、検証作業の必要情報として取りまとめたものである。
庄野 彰
PNC TN9410 95-152, 211 Pages, 1995/05
平成6年度に実施したJASPER実験解析結果をまとめた。実験解析の最終年度となる今年度は、過去8年間の実験解析成果に基づき、より詳細な検討が必要と判断きれた軸方向遮蔽実験、炉内燃料貯度実験(IVS実験)、2次系ナトリウム放射化実験(IHX実験)、ギャップストリーミング実験、新遮蔽材透過実験に関する検村を行った。軸方同遮蔽実験解析では、主に3次元モンテカルロコードMORSEを用いて均質体系と中心部閉塞体系の解析を行った。これまでの解析では均量体系に2次元輸送計算を適用しストリーミング係数を得ていたが、今回の解析によりモンテ力ルロ法によるストリーミング係数を得ることができた。また、これまで課題とされていた中心部閉塞体系のDOT3.5解析結果が過大評価となる原困を検討し、径方向メッシュ分割方法および7集合体の内の周辺6集合体の2次元モデル化が影響していろことが推定できた。IVS実験解析では、新たに米国提案体系の解析を行った。ボナーボール検出器応答のC/E値として、0.801.01が得られ、前年度までに実施済の日本側提案体系と同程度の解析精度であることが確認された。これによってIVS入射スべクトルの違いがIVS遮蔽性能の評価に影響しないことが確認できた。IHX実験解析では、3次元SnコードTORTを解析に適用した。差分法、メッシュ分割、Sn分点などのサーベイを行って実験解析に適した設定値を得た。これによりTORTコードの使用法に関するノウハウが蓄積できた。また、これまでのモンテカルロ日計算の結果とTORTの結果を比較し、両者で見られる差の原困を解明した。ギャップストリーミング実験解析では、Sn分点セットの選定法に関する検村を行い、間隙部立体角の考慮がSn分点セット選定のための必要条件であることが示された。また、ストリーミングが支配的な体系およびその逆の体系の解析に適用するSn分点セットの選定の目安についても論じた。新遮蔽材透過実験解析では、予め予想きれたように、2次元輸送計算におけるメッシュ詳細により解析精度が向上することを確認した。また、着分法とメッシュ効果の関連を検討し、メッシュ分割に注意を払うベきことがあらためて指摘きれた。
野尻 一郎; 深作 泰宏*; 清水 義雄; 成田 脩
PNC TN8410 94-211, 68 Pages, 1994/06
核燃料サイクル施設の安全解析のために米国オークリッジ国立研究所で開発された計算コードシステムSCALEの最新版であるSCALE-4.2についてSun SP ARC-2 UNIXワークステーション(以下SunEWSという)への導入・整備を実施した。SCALE-4.2は、IBMRS/6000 UNIXワークステーション(以下IBMEWSという)をベースに開発されているため、SunEWSとはオペレーティング・システム(OS)、Fortran及びCコンパイラのバージョン等のシステム環境が異なるため、SunEWSに対応したオリジナルのソースプログラムの修正やスクリプトファイル(PCでのバッチファイル、メインフレームでのJCLに相当するファイルをいう)の修正を行った。またSunEWSによりサンプル計算を行い、システムに添付されているIBMEWSによる計算結果と比較し、SunEWS上でSCALE-4.2が正常に動作することを確認した。
福島 操
PNC TN8410 92-238, 11 Pages, 1992/09
リサイクル機器試験施設は放射性廃棄物の保管廃棄施設に該当する施設ではないが,施設から直接ガンマ線及びスカイシャインガンマ線による一般公衆の線量当量が十分に低くなるように,燃料一時保管架台と試験設備を収納する試験セルは建家地下の中央部に配置し,多重コンクリートの壁で取り囲んでいる。施設からのスカイシャインガンマ線の線量当量を評価し,十分に小さいことを確認した。ガンマ線の計算は点減衰核積分コードQADコードと点減衰核1回散乱法コードG33を用いた。施設上空100mで線量当量率を計算した。線源モデルは燃焼済炉心燃料(初期Pu富化度30wt%,燃焼度94,000mwd/t,冷却日数550日)の24本分とした。評価地点は主排気筒から370mの地点で行った。皮膚の組織線量当量を示した。
茶谷 恵治; 庄野 彰; 鈴木 惣十; 金城 勝哉; 半田 博之*; 清水 康幸*; 門田 弘和*
PNC TN9410 92-076, 348 Pages, 1992/03
動力炉・核燃料開発事業団は、米国エネルギー省(DOE)との共同研究としてオークリッジ国立研究所(ORNL)の原子炉施設TSF(Tower Shielding Facility)を用いて大型炉遮蔽ベンチマーク実験(JASPER計画、Japanese American Shielding Program of Experimental Researches)を実施している。本報告書は、平成3年度に実施したJASPER実験解析、既存TSF実験解析および遮蔽解析手法の検討等について研究成果をまとめたものである。以下に、主要な研究成果を記す。(1)JASPER実験解析平成3年度は、平成2年8月から12月にかけて実験が行われた軸方向遮蔽実験の解析を中心に実施するとともに、平成3年2月から9月にかけて実験が行われた炉内燃料貯蔵(IVS)実験の解析も一部実施した。解析には、JASPER実験解析で標準的に採用している高速炉遮蔽解析システムを用いた。(軸方向遮蔽実験解析)本研究は、燃料集合体の上・下部に設けられる軸方向遮蔽体の遮蔽特性を研究するため、B4 Cまたはステンレス鋼を遮蔽材とした4種類の実験供試体を用いて実施された。平成3年度の本実験解析の結果、次の結論を得た。
東 邦夫*; 秦 和夫*
PNC TJ2604 87-001, 31 Pages, 1987/03
材料開発室は、高速炉の燃料被覆管及びラッパ管の主にナトリウム環境効果評価試験を、昭和45年度より行っている。これらの成果は「常陽」MK-2燃料集合体及び高速原型炉「もんじゅ」の燃料集合体の材料選定及び設計基準の策定に反映されている。本計画書は、「もんじゅ」初装荷以降及び将来の実証炉の炉心材料として、高燃焼度、長寿命化をめざした炉心材料の開発のために、昭和60年度62年度における材料室が分担するR&Dの試験項目、目的、概要、供試材料、試験装置及びスケジュール等を記述したものである。
関口 晃*; 内藤 俶孝
JAERI-M 86-060, 267 Pages, 1986/04
多種多様の放射線源を取扱い、幾何学的条件も多岐にわたる再処理施設の遮蔽安全性評価を高い信頼度で合理的に行うための遮蔽安全ガイドブックを作成する事を目指し、原研は、財団法人原子力安全研究協会に「再処理施設における遮蔽安全評価手法に関する調査」を委託した。本報告書はこの調査結果を纏めたものであり、遮蔽安全基準の考え方、再処理施設の放射線源及びその強度の推定方法、遮蔽計算手法について記すと共に、再処理施設に関する具体的な遮蔽計算例を示す。
笹本 宣雄; 田中 俊一; 竹内 清*
JAERI-M 7445, 26 Pages, 1977/12
Discrete ordinate輸送コードPALLAS用の無限希釈断面積および自己共鳴因子を考慮した実効断面積の2種類の中性子標準群定数ライブラリを作成した。考慮した核種は遮蔽計算上重要な22核種であり、これらの核種について14.2MeVを第1群とする0.1レサジ巾、0.2レサジ巾、0.4レサジ巾、0.8レサジ巾の4種類の群構造に対する群定数を作成した。ライブラリに含まれる群定数の種類は、(1)微視的断面積(,,l)、(2)弾性散乱断面積の角度分布を表わすルジャンドル展開係数、(3)非弾性散乱、(n,2n)反応による散乱マトリックス、である。さらに1次元、2次元PALLASの入力形式も付記した。
宮坂 駿一; 田次 邑吉; 岡田 高光*; 南 多善*; 井上 修二; 出田 隆士; 関 泰; 安藤 弘栄; 飯田 浩正; 藤村 統一郎; et al.
JAERI-M 5794, 71 Pages, 1974/07
原子炉構造体、遮蔽体中における放射線透過、発熱の計算を群定数作成から系統的に行なうことのできるコードシステムを開発した。本システムは、(1)中性子、ガンマ線の輸送・発熱群定数の作成、(2)2次ガンマ線生成定数の作成(3)中性子輸送計算、(4)中性子発熱計算、(5)ガンマ線輸送計算および(6)ガンマ線による発熱計算の6つの部分から構成されている。中性子、ガンマ線の輸送計算はSNコード(ANISN、DOT-2等)を用いて行なう。本コードシステムの機能および計算精度評価のため、FCA-V3集合体における実験結果を解析し、かなり良い結果を得た。
橋本 慎太郎; 佐藤 達彦
no journal, ,
粒子・重イオン輸送計算コードPHITSは、中性子や光子をはじめとする様々な放射線の挙動を模擬できるため、加速器施設の遮蔽計算等の目的で幅広い分野のユーザーに利用されている。モンテカルロ法に基づいたPHITSの信頼性は、他のコードと同様に計算で用いた試行回数によって決まる統計的不確かさで評価される。しかし、計算の入力情報となる遮蔽材の密度や組成が不確かさをもつ場合があり、それらが計算結果に与える影響を系統的不確かさとして評価することで、遮蔽計算を通じた計算結果の信頼性を定量的に検討することが可能となる。我々は、系統的不確かさを評価するために分散分析を用いた新しい手法を提案しており、これを中性子の遮蔽計算に適用し、遮蔽材に含まれる水の含有量の不確かさが計算結果に与える影響を明らかにした。
橋本 慎太郎
no journal, ,
中性子をはじめとする様々な放射線の挙動を模擬できる粒子・重イオン輸送計算コードPHITSについては、国内外で4,000名を超えるユーザーに利用されており、更なる利用普及に向けて信頼性の検証や様々な機能の開発を行っている。近年、各種の反応実験との比較を通してPHITSのベンチマークを行い、本コードがもつ信頼性を定量的に検証した。一方、従来からの適用分野として、加速器施設の遮蔽設計や放射線防護研究等がある。そこで、ICRP Publication 116と123で公開された線量換算係数を内蔵することにより、PHITSの利用者が容易に様々な実効線量や線量当量を評価することが可能となった。加えて、これらの分野での信頼性向上を目的として、入力情報の誤差を起源とする系統的不確かさを評価する機能の他、線源エネルギー等の入力情報の依存性を分析する機能や計算結果の収束性を確認する機能の開発を進めている。本ワークショップでは、PHITS開発の現状を紹介し、今後実装予定である分析機能の開発について報告する。